インド各地の情報
デリー
インドの首都デリーではオールドデリーとニューデリーの2つの異なった趣がみられます。
その対照的な町並みはとても魅力的です。町の成立は神話時代まで遡り、歴史の深さを感じることができます。主な観光スポットは第一次大戦の戦いに散った将兵たちを悼むインド門や世界遺産でもあるムガール様式の庭園霊廟を完成したフマユーン廟、インド一の高さを誇る石塔クトゥブ・ミナール、レッドフォート別名ラールキラー(赤い城)とよばれる赤砂岩の王城、マハトマ・ガンディーをしのぶ聖地公園ラージ・ガート、2万5000人を収容するインドで最大のモスク、ジャーミ・マスジットなど、見どころが満載です。
アグラ
16〜17世紀に栄華を誇ったアグラはインド観光のハイライト、世界遺産であり世界最大級の大理石建造物、タージマ・ハール廟がある町として有名です。このタージマ・ハールはムガール帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが愛妻ムムターズの死を悼み22年間をかけて完成させた大理石廟です。そのほかにムガール文化が花開いた赤い石積みの城壁に囲まれたアグラ城も観光ポイントにあげられます。デリーから南へ約200キロの所に位置しています。
ジャイプール
砂漠の国、あるいはローズピンクシティとよばれるラジャスタン州の首都ジャイプール。多くのたてものがローズピンクの砂岩でできています。ひときわ目立つピラッミッド型の五層からなる風の宮殿や星好きの王様が建てた18世紀の観測儀ジャンタル・マンタル天文台が有名です。郊外の丘にそびえ立つアンベール城は18世紀ごろまでは都として機能していました。鏡宮殿とよばれるシーシュマハルなど見応えがあります。徒歩または象のタクシーで入口まで登ります。強固な砦の中にも幾何学的な庭園や美しい宮殿がみられます。
ファティプールシクリ
アグラ西郊の岩山に残る廃都、世界遺産ファティプールシクリ。聖者の予言からアクバル大帝が男子が授かり、それを記念して遷都された都。しかし、水不足や猛暑などの理由からわずか十余年で廃都となってしまった王都。現在も傷んだところも少なくそのままの姿が残っています。
ムンバイ(ボンベイ)
インド最大の国際商業都市として栄え活気に満ちあふれた近代都市です。おもな見どころは女王の首飾りにたとえられた海岸(マリンドライブ)やムンバイ湾に面して建つインド門など。格調高い庭園やその様式など西洋の歴史が色濃くのこる近代都市としての顔、また昔からのスラム街など入り混じった2つの顔をのぞかせます。ムンバイ湾には世界遺産エレファンタ島の石窟寺院があります。
エローラ・アジャンタ
デカン高原に信仰のエネルギーを今に伝える、のみと槌で掘り出した寺院群のあるエローラ石窟寺院群。自然の岩山を掘りぬいて作り上げた石窟群のスケールは見る者を圧倒します。
アジャンタは褐色のワーゴラー川の湾曲に沿って仏教石窟院が並んでいます。インドが誇る仏教遺産として、有名な持蓮花菩薩の壁画などや見事な壁画や仏教美術の質の高さで注目をされています。いずれも世界遺産になっています。
ベナレス
インド最大の聖地とよばれるベナレス。そのベナレスでもっとも有名なものは大いなるガンジス河での沐浴です。早朝の沐浴の風景を見に訪れる観光客は年間100万人を超えます。聖なる河ガンジス河で沐浴をすることにより現世での罪をすべて洗い流すと信じている人々の真摯な祈りの姿がそこにはあります。ほとりにはいまも受け継がれているヒンディー教の聖域があります。1トン近い純金で覆われた黄金寺院(ヴィシュワナート寺院)、モンキーテンプルの名で知られるドゥルガ寺院など。近郊には、釈迦が初めて説法をとなえた聖地、サルナートがあります。
ウダイプール
人口30万人の町、ウダイプール。マハーラーナー・ウダイ・スィングの時代にムガール帝国の攻撃から守るために戦術的に有利なこの地に城を築き、ウダイプールの都が建設されました。歴代藩王(マハラジャ)により山間に川をせきとめ、人工的に造られた湖とその王城がみごとに調和した閉静なたたずまいの美しい湖の町として今もその景観を保っています。ピチョーラ湖には世界的に有名なレイクパレスが優美な姿で浮かんでいます。
カジュラホ
コダール川の畔にカジュラホ村があります。14世紀の間に85にのぼる寺院が建立されました。東群、西群などに分けられ、どの寺院も素晴らしい建築様式を誇ります。現在22寺院が残っています。壁面などには官能的な数千にものぼる神々や天女像やミトゥナ像が彫刻されており、驚嘆に値することでしょう。
コルカタ(カルカッタ)
20世紀の初めにイギリスのインド領の首都として栄えた街コルカタ。コルカタの歴史はデリーや他の都市にくらべれば浅いものですが、独立後も東インド商業圏の中心であり、さまざまな地方の特産物などを手に入れることができます。特にレザー製のサンダルやバッグ、シルク製品は豊富です。
パトナー
パトナーは仏跡をめぐるナーランダー、ラージギール、そしてブッダガヤーを目指す旅の起点ともなる町です。紀元前5世紀にマガダ国の首都とするため建造されたパータリプートラがこの町の前身。紀元前3世紀には仏教公布のために各地に石柱を立てたアショカ王の都もここにありました。
ナーランダー
パトナーの南東94qの地。ナーランダーとは『蓮を授かる場所』という意味を持つ小さな村です。5世紀から12世紀の間、世界最古の仏教大学が置かれ、インドのみならず周辺の仏教国から留学僧がやってきていた国際的な大学でありました。今では田園風景の中に赤茶色の遺跡が静かに残っています。
ラージギール
紀元前6世紀ごろ栄えたマガダ国の首都。ブッダもたびたびこの町を訪れ、瞑想を行ったり、弟子に法を説いていたといわれています。ブッダに深く帰依していたビンビサーラ王が寄進した竹林精舎や晩年、弟子たちに教えを説いたといわれ霊鷲山など、ブッダの軌跡の多く残る場所です。
ブッダガヤ
インドとネパールの国境周辺に位置し、シャーキャ(釈迦)族の王子として生まれたゴーダマ・シッダールタのちのブッダは29歳で出家をし、6年間の苦行の後、セーナー村にたどり着き、村の娘スジャータより
ミルク粥を馳走になりました。そして、近くの菩提樹で瞑想をはじめ、悟りをひらいた場所がブッダガヤ。名高い場所であり、世界中から僧侶や信者が今もなお訪れてます。